足組みして座るのは腰痛の原因に!癖になってる人は要注意
椅子に座っているとき、無意識に足を組んではいませんか?仕事中やソファーに座っているとき、食事をしているときなど、自分では意識していなくても足を組んでいる人も少なくはないはずです。
中にはテレビに出ている女優さんが足を組む姿がかっこいいと、真似をして足組みをしている人もいるかもしれません。しかし見た目はカッコよく見えても、実は足を組むことで腰や身体に悪い影響を与えているとしたらどうでしょう。
そこで今回は、足を組むことでおこる腰痛の原因と対処法をご紹介します。
どうして足を組んでしまうのか
座っているときに足を組むという人の多くが、無意識なのではないでしょうか。実は足を組む仕草には理由があると言われています。心理学的理由と身体的理由です。まずはそれぞれの理由を確認してみましょう。
心理学的理由
足は人の心理を読み取ることができると言われています。右足を上に組むという人は、「内向的(一人や少人数を好む)」や「消極的」な人が多く、左足が上の場合は「外向的(多くの人と関わるのが好き)」や「積極的」な人であることが多いようです。
自分には当てはまらないという人もいるかもしれませんが、深層心理は自分でも気が付いていないのかもしれませんね。
身体的理由
人が無意識に足を組む理由の一つに『体の重心の調整のため』が挙げられます。人はお尻にある座骨と脊椎によって座るバランスをとっていますが、市販されている椅子の多くは座高や足の長さ、お尻の大きさなど座る人の条件に合うようには作られてはいません。
そのため体のバランスが崩れてしまい、そのバランスを調整しようと無意識に足を組んでしまうのです。
なぜ足を組むと腰痛になるのか?
では、なぜ足を組むと腰痛になるのでしょうか。まずは足を組むことで骨盤が歪むということです。例えば右足を組むと、骨盤が右上がりに歪みます。さらに、足を組むことで骨盤が左に旋回します。
数回なら問題はないかもしれませんが、座る度に足を組むと骨盤が歪んだままになってしまうのです。骨盤が歪むと腰痛の原因だけでなく、背骨・股関節・膝・足首などにも何かしらの影響が出ることもあります。背骨に影響が出ると猫背になり、肩こりの原因にもなるのです。
正しい座り方をしよう
足を組むことで骨盤が歪み、腰痛だけでなく体のあちこちに悪い影響が出てしまいます。できるだけ足を組まないように意識して、正しい座り方を心がけてみてください。
1.ひざをしっかりと付けてください。太ももをそろえてひざをつける。
2.ひざの角度は90度にします。ひざから下を自分の方に引くようにして、ひざ下を真っ直にしましょう。
3.お尻と腰も90度にします。お尻を後ろに引いて、背中を立ててここも直角にしてください。
4.おなか真っ直ぐ伸ばします。おなかに線が入らない(段腹にならない)ように、背中とおなかをくっつけるようなイメージです。
5.最後に、頭はまっすぐにしてください。頭は前に出すぎず、あごを引いて首の上にしっかり乗るようにします。
足を組んだり、体が前かがみになったり、猫背になったりと「楽だな」と感じる座り方は、そのときは良くても長い目で見ると体に悪影響である場合が多くあります。立っているときよりも、座っているときの方が腰への負担は大きいので、なるべくまっすぐ座る習慣をつけることが大切です。
なかなか正しい座り方をキープすることができないという人は、最低でも「椅子に深く座ること」「机と椅子の間を開けすぎない」の2点は意識してみてください。この2つを守ると自然とひざと腰の角度が90度になって、背筋が伸びてくるはずです。
足組み癖を防ぐ方法
意識はしていても、長時間机に座って仕事をしているとついつい足を組んでしまう人もいるはずです。そこで足組み癖を防ぐ方法をご紹介いたします。
脚に本を挟む
足組みを無意識におこなっている人におすすめなのが、脚に本やノートを挟む方法です。足を組むと足に挟んでいた本が落ち、姿勢が崩れたことに気が付きます。再び足組みと姿勢を意識して、座りなおすことを繰り返してみてください。
足組をするスペースをなくす
足を組むためのスペースを無くすのも方法の一つです。足元に足置きを置いてみてください。そこで一度足組みをおこないます。机に脚が当たって、足組みができなければOK。
あまり高い足置きは姿勢にもよくないので、そのときは椅子を変えて調整してみるのもおすすめです。ただしこの方法は、机と椅子があることが前提です。ソファーなどではこの方法は使えないので注意してくださいね。
タオルを敷く
足組みは、骨盤の歪みを無意識で修正しようとおこります。そこで、両方の骨盤に均等に体重が乗るようにタオルを使って調節してみましょう。まずは自分の骨盤が左右どちらに傾いているかを確認します。
腰に手を当て、どちらの腰が高いかを確認してください。低くなっている方の坐骨に負担がかかっているので、高くなっている方の坐骨の下にタオルを挟みます。あまり高くし過ぎないようにちゅういしてくださいね。
骨盤矯正をおこなう
すぐにでも足組みをなおしたいときは、骨盤矯正をおこなうのも方法です。整骨院などで骨盤を整えてもらえます。ただし骨盤を整えた後も足組みの癖がなおらなければ、また骨盤が歪んでしまうため、日頃から意識することは大切です。
まとめ
長時間椅子に座っていると、無意識に足を組んでしまう人も少なくはありません。私も気が付けば右足を組む癖があります。腰には悪いと分かっていながら、気が付くと足を組んでいるのです。
意識をして姿勢を正しく座りなおすものの、癖はなかなか治すことが難しいものです。まずは、日頃から「足を組むことは体にも良くない」と意識することから始めてみてください。もし無意識に足を組んでいることに気が付いたら、一度席を立って体を動かしてみるのも一つの方法です。