腰痛・肩こりに効く!行うスローステップ運動の方法
肩こりや腰痛改善のために、筋トレやストレッチを頑張っている人も多いと思いますが、日常生活でよく使われる筋肉は「遅筋(赤筋)」と呼ばれる、ゆっくりとした動作の時に活躍する筋肉が多いと知っていましたか?
肩こりや腰痛改善のために無我夢中で鍛えている筋肉が…少し的外れだったら、がっかりですしもったいないですよね。
そこで今回は、日常生活でよく使われる遅筋が簡単に鍛えられる「ゆっくりな動きで行うスローステップ」を紹介します。体幹も鍛えられて肩こりや腰痛に効く!嬉しい運動法です。
肩こりと腰痛には「速筋」ではなく「遅筋」を鍛えよう
肩こりや腰痛を改善するには、血液循環を良くすることが大切です。そのため「筋トレやストレッチで身体を動かし筋肉量を増やすと良い。」ということは周知の事実ですが、ただやみくもに鍛えれば良いということでもありません。
身体を早く動かす時には、速筋(白筋)という筋肉が使われ無酸素運動になりがち。反対にゆっくりの動作の時には、遅筋(赤筋)と呼ばれる筋肉が使われ、有酸素運動に変わるので、酸素が多く体内に取り込まれて、血液循環がより良くなります。
100m走とマラソン選手の体型を想像してもらうと、使っている筋肉に差があることが分かりやすいと思います。「早さ」と「持久力」では活躍する筋肉が違うということです。また、日常生活の中でよく使われるのは速筋より遅筋が多いので、肩こりや腰痛予防としても遅筋を鍛えるのが大切です。
スローな動作のメリット
ゆっくりと行うストレッチの代表各と言えば「ヨガ」体幹を鍛えるのに効果的です、有酸素運動の代表格と言えば「ウォーキング」。
ゆっくりな動きのスローステップと言われてもいまいちピンとこないと思いますが、この2つの効果が期待できる簡単なストレッチ法と考えればイメージしやすいかもしれません。
筋肉を鍛える方法は多くありますが、同じ動きをしたなら、実はゆっくりと動かす方が、筋肉に負荷をかけることができます。実際に、スクワットや腹筋、腕立て伏せ、どれでも良いので、早くとゆっくりで比べてみて下さい。ゆっくりと行う方がきつく感じるはずです。
筋肉ムキムキになるような筋トレはキツイですし、やっとの思いで付けた筋肉がアスリートに必要な筋肉で、日常生活ではあまり活躍しない筋肉では意味がありません。特に身体の不調を改善したい場合には、ゆっくりと行うストレッチの方がメリットがたくさんあります。
■スローな動きの主なメリット
- 筋肉にかかる負荷が重くなる
- ゆっくりな動きでケガの心配が少ない
- 体幹が鍛えられる
- 体力が付く
- 運動が苦手な人でもできる
- 筋肉痛になりずらい
ストレッチのデメリットと効果を高める方法
ゆっくりな動作で行う唯一のデメリットは15分以上は続ける必要があるという点です。ゆっくりとした動きなので、効果が出るまでに時間もかかるのですが、15分以上も続ける自信がない場合には、お風呂上りに行うか、事前に足、腕など丁寧にマッサージをしてから行えば時間を短縮することが可能です。
通常は、運動後にマッサージのイメージですが、ゆっくりな動作でのストレッチを15分くらい行ってもあまり筋肉痛になることはありません。マッサージをすることで血液循環を良くしておくと、効果を高めることができます。特に足裏を重点的に、身体がポカポカする程度までマッサージすればOKです。
もちろん15分以上行う場合には、この方法は必要ありませんが、効果をより高めることは期待できます。
■ストレッチ時間の短縮と効果を高めたい場合に行うこと
- お風呂上りに行う
- マッサージしてから行う
ゆっくりな動作で行うスローステップの方法
【1】踏み台や階段、段差がある物を用意します。(高さは10cm~)慣れてきたらもう少し高くしてもOK
【2】姿勢を良くして腹筋、背筋に力を入れたら、段差をスローモーションのようにゆっくりと上下しながら5分を3セット、合計15分以上続けます(腕も大きくゆっくり振る)。
ウォーキングの動きが有酸素運動を効果的にし、遅筋を刺激します。また片足ずつをゆっくり引き上げることで体幹も鍛えられるので、腰周りや背中の筋肉も付いてきます。息は止めないように、筋肉にたくさんの酸素を届けることが大切です。
【参考】ウォーキングで腰痛と肩こりが改善できる!効果的な方法とは?
片足を上げた時にフラフラする人は、壁やイスの背などを利用してつかまった状態で行ってください。体幹が鍛えられれば、つかまらなくても出来るようになっていきます。初めは、思った以上にきつく感じるかもしれませんが、今までまったく運動をしていなかった私でも1週間続けたら楽にできるようになったので、まずは続けてみて下さい。
空腹時に行えばダイエット効果有り
テレビを見ている時の自分の姿勢を思い出して下さい。背中をピッと伸ばし正しい姿勢を保ったまま長い時間を過ごしているでしょうか?私もそうですが、ソファーや椅子にダランともたれかかっていることがほとんどです。この時の姿勢が肩こりや腰痛を悪化させている可能性もあります。
更に注意すべきは、小腹が空いてダラダラと食べ続けてしまうこと、体重が増加すると身体への負担が増えてしまいます。
空腹感を感じるのは、血液中に糖が足りなくなったことを知らせる脳のサイン、血糖値が高ければ空腹感を感じることはありません。血糖値は、運動でも上げることが可能です。
運動をすると肝臓から糖質が分泌され血液へと送り込まれます。肝臓に蓄えられていた糖が消費されれば、ダイエット効果もありますし、食べ過ぎを予防することもできます。そのため今回紹介したスローステップは、空腹感を感じた時や、テレビを見ている時間などを利用して行うのがおすすめです。
まとめ
きつい筋トレは長期間続けるのは難しいですし、簡単なストレッチは効果が出る前に止めてしまうという人も多くいます。今回紹介した方法なら、テレビを見ながらでもできるので、慣れてくれば長時間行って、運動不足解消にも役立ちます。
また、全身運動になるので、簡単な動きの割に短期間で筋肉を付けることが可能です。筋肉が付けば、代謝が上がり、血液循環も改善されますし、身体をゆっくり動かすことで、柔軟な筋肉と関節を維持することもできます。簡単な方法でバランス良く筋肉を付けたい人にぜひおすすめの方法です。